貴金属と犯罪の香り。

五反田にて。
職場から駅に向かう道中、車を横につけられた。

営業マン風な人だ。
営「すいません」
5「(道案内かな?)はい?」
営「仕事で発注を間違えてしまいまして…」
5「はぁ。」
営「たまたま歩いてらっしゃったので声をかけさせて頂いたのですが」
営「こちらを持って帰ってしまうと会社に返却になってしまうのです」

ブルガリの箱登場。

営「もったいないので、もし良かったらもらって頂けないでしょうか」

ご開帳。
高そうな腕時計が二個。
コレ一個で20万くらいするんじゃないかって見た目。

営「あ、爆弾とかじゃないですよ」
5「…。」
営「どうぞ、もらってください」



5「ちょっと…受け取れないですね」

いや、マジ傾いた。
輝くブルガリ腕時計が、しかも二個。
人生のラックのピークかとも思った。

んでも「じゃあ念のためこちらに住所を…」とか始まるのが怖いので拒否した。
安全。無難。

「ありがと!…じゃ!」と言って細い路地に走りさってオクに流すのがベストだったのだろうか。
あの瞬間、保身しか頭になかったわい。

誰か「こういう犯罪の手口だよ」とか知ってたら教えてアロエリーナ。